PROJECTS 印西市の新しいオリジナル

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PROJECT.05

ー推理作家・白井智之が読み解く“インザイの謎”ー


MYSTERY in INZAI

古来からの伝承、街角の不思議な痕跡、真偽不明のうわさ話ーー印西で語り継がれる数々の「謎」に、印西出身の推理小説家・白井智之さんが迫る!

Mystery. 00「印西出身の推理小説家」の謎。

『人間の顔は食べづらい』『東京結合人間』『お前の彼女は二階で茹で死に』ーーそんな作品タイトルからも想像される、奇想天外な世界観。その中で繰り広げられる精緻な推理劇にファンも多い、本格ミステリーの新鋭・白井智之さん。
白井さんはメディアに登場することがあまりない。顔も出さず、発表されているのは略歴だけ。そう「印西出身」であることぐらい。
MIOではそんな白井智之さんが印西市民の「日常の謎」に応える連載をスタート。しかし、語り手である白井さんはどんな方なのか? 初回はインタビューを通じて“謎の作家”の横顔をお届けします。

破天荒な作家、印西の“闇”をあばく。

ー印西出身の推理作家として、白井さんはこれから「印西の謎」をひもといていくのですが、どのような文章を書いていくのでしょう?


白井:どんな「謎」が寄せられるか分からないので何とも言えないですね…。ただ、小説を書くときは、読者の共感や感動よりも、書きたい話を書くことにこだわっています。文章は何でも表現できるので、当然、荒唐無稽だったり、不道徳だったり、不謹慎だったりしてもいい。そうした小説の作り手として、「印西の謎」についても書いてみようと考えているところです。


ー楽しみですが、ちょっと恐い(笑)。白井さんの作品には「街」がよく出てきますが、出身である印西をモチーフにした舞台はあるのですか?


白井:ありますが、探さないでください。ぼくの作品は架空の舞台が多いんですが、実は少し印西をモデルにした場所もあります。でもひどいことばかり起きますし、美しい描写とかはありません。


ーなるほど、興味深いです(笑)。なんだか“印西の闇”が見えてきそうですね……。


白井:もちろん今回はエッセイなので、そこまで乱暴なことは書かないと思います。それに、ぼくが小説を書くときに一番大事にするのはミステリーとしてのアイディアであって、奇抜な設定ではない。物語の核となるアイディアを最初に見つけて、それを最大限活かす舞台として奇抜な設定をつくっているんです。この連載は「印西の謎」が先なので、普段とはちょっと違う発想で書くことになると思います。


ーそうなんですね。とはいえ、昨年の『そして誰も死ななかった』(KADOKAWA)もそうですし、あり得ない設定ばかりで、読んでいて愕然としてしまうのですが……。


白井:でも、“特殊設定ミステリー”という形式は以前からあるもので、有名な作品だと山口雅也さんの『生ける屍の死』や西澤保彦さんのSF本格ミステリーなどがありますね。

左:話題となった近作『そして誰も死ななかった』(KADOKAWA)
右:8月発売の新刊『名探偵のはらわた』(新潮社)

いかに印西に推理小説家は生まれたか。

ーそういうジャンルがあるんですね! しかし印西には、そんな特殊な興味を育む土壌があったんでしょうか?


白井:それはさすがにないと思いますが(笑)、シネコンや本屋さん、図書館が割と多かったから、文化に触れる機会が多かったのは子供にとってよかったかもしれません。ぼくは子供の頃から推理小説が好きでした。はじめは危険で血なまぐさい雰囲気に惹かれて。でも読んでいくうちに段々、事件のトリックや謎解きのロジックを考えるのが面白くなって、自分でも書くようになったんです。


ーその時期から一貫してますね……。ちなみに、白井さんが印西で出会った「謎」は何かありますか?


白井:「謎」ではないですが、怖い体験はいくつかしました。ぼくは子どもの頃からインドア派でしたが、虫取りは好きだったんです。小学生の頃、虫取りの途中で田んぼに落ちまして。土が柔らかくなってて、完全に足をとられて身動きがとれなくなって……、3時間くらいもがいて、やっと出られた。あれは怖かった……。


ー意外と普通の話で安心しました(笑)。これからの連載で思い出すのも楽しみにしています。最後になりますが、8月にはちょうど新刊も出ましたね。


白井:『名探偵のはらわた』(新潮社)という本がでました。過去の有名な殺人犯たちが現代に甦って大暴れするという話です。前作の『そして誰も死ななかった』と同じく、ぼくの作品の中では読みやすい本だと思います。この連載で興味を持ってくれたら、是非、手にとってみてください。

PROFILE

白井智之(TOMOYUKI SHIRAI)
印西市出身の推理作家。『人間の顔は食べづらい』(KADOKAWA)が第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となり、同作でデビュー。近刊に『名探偵のはらわた』(新潮社)、『そして誰も死ななかった』(KADOKAWA)など。

Illustration by gennhiraqui
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印西市民の手で“印西らしさ”を一緒につくるプロジェクト「MAKE INZAI ORIGINAL」

千葉県北西部に位置する印西市は、千葉ニュータウンをはじめとする住環境と豊かな自然に恵まれ、「住みよさランキング」7年連続の全国1位も記録しています。しかし、そんな“住みよさ”の一方で、個性があまり目立たない……という声もちらほら。
「MAKE INZAI ORIGINAL」は、そんな印西に市民の手で“印西らしさ”をアピールするモノ・コトを作り出し、印西の新しい魅力を発信していくプロジェクトです。
新しい「印西のオリジナル」をアピールするイベントやワークショップを、継続的に行なっていきます!

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